− 境界 –

境界

あの道まっすぐ、その先右に曲がると何があるのだろう。

きっと、何かが現れる。
歩く景色に、窓やドアが真っ先に目に映る。
道のこちら側とあちら側。
あの人とこの人の繋いでいるモノはなんだろう。
真夜から続く朝になる瞬間。
地平線と水平線の境。
或いは、赤道に位置する国のことについてまで。


…気がついたら空想の世界に入っている。
思うと、その癖は随分と前から始まっていた。


気になる場所を見つけてしまうと、ソコから離れられなくなる。
気になった人に遭遇する。2度見、3度見…ずっと目はその人を追っていた。
気になるそのコトについては、調べずにはいられない。


そんな謎な別世界に頭の中は支配され、振り回されていたのだけれどそんな時間も、今となってはソレを随分と楽しめるようになった。

あちら側の空想に、こちら側のリアル。
気がつくと………いつも行ったり来たり。